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海洋土木株式会社は魚礁・増殖礁の型枠リース会社です。

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調査事例 九州地方SURVEY

 九州地方 FP魚礁周辺に蝟集するキビナゴの群れ

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福岡県

小呂島地区 沖ノ島地区 玄界島地区  粕屋地区

 福岡県小呂島地区 市単独魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成2・3年
設置水深 62〜69m
調査年月 平成5年9月

 この海域は、FP魚礁3.25型が集中設置され、一部で2段積みとなっており、高さ6.5mを有しています。

 この調査では、礁上部に1,000尾以上のマアジの群れ、礁内部および周辺にはイサキ、マハタ、カサゴ、イシダイ、カワハギなどが観察され、良好な漁場となっていると思われます。

マアジ  
イサキ マハタ
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 福岡県沖ノ島地区 広域漁場整備事業
沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成11・13年
設置水深 91m
調査年月 平成15年6月

 FP魚礁は集中的に設置されており、数ヶ所で積み重なりが見られました。
 観察された魚類はメダイが卓越しており、500尾程の大きな群れが長時間にわたり魚礁直上や側近を回遊していました。またマアジ幼魚やウスメバル幼魚、シキシマハナダイなどが多く蝟集し、保護・増殖効果の高い魚礁漁場になっていることがうかがえます。
 水深が比較的深い割には付着生物の着生は順調で、今後も餌料供給・広大な過流域の確保など、蝟集魚類の増大に貢献するものと期待されます。

メダイ  
マアジ メダイ
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 福岡県玄界島地区 藻場造成機能試験礁
沈設魚礁 πブロック8t型
造成年度 平成20年
設置水深 5m
調査年月 平成23年4月

 魚礁は、ここではπブロック2基がクロメ等を対象とした藻場造成機能試験を目的として設置されています。

 ブロックの上面や下面では対象種であるクロメ・ワカメ等褐藻類の着生が多くみられ、観察された着生藻類の半分以上を占めていました。また、ブロック上部の貫通孔の周囲では穴を塞ぐ程、高密度に繁茂しているワカメも観察されました。また、ダイバーにより枠取り調査を行なったところ、ブロック上部でワカメの湿重量が半分以上を占めている結果となりました。 

ブロック前景  
ワカメ・フクロノリ ワカメ・クロメ
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 福岡県粕屋地区 広域漁場整備工事
沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成22年
設置水深 40m
調査年月 平成25年8月

 調査では、カンパチ、イサキ、クロダイ、ウマヅラハギ等の主に岩礁性魚類の蝟集が多く観察されました。特に、イサキの蝟集量が多く数百尾以上の群れでブロック間を遊泳する様子がみられました。また、カンパチの蝟集量も多く、大群で上層を遊泳したり、魚礁群の側近まで来遊したりする様子もみられました。

 この漁場は、魚礁が集中的に配置され、魚礁間に適度な小空間が形成されることで岩礁性魚類の蝟集に高い効果を発揮していました。

イサキ  
カンパチ ウマヅラハギ
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佐賀県

呼子地区

 佐賀県呼子地区 大型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成13年
設置水深 61m
調査年月 平成15年6月

 この地点では、魚礁は平坦な砂の海底に5〜20mの間隔で平面的に設置されています。
 観察された魚類はイサキ、イシダイ、マダイ、ブリ等でした。これらは特に魚礁が密集した箇所に多数蝟集しており、魚礁設置によって海底地形に変化が生じ、岩礁性魚類から回遊魚まで幅広い魚種への集魚効果が発揮されている様子がうかがえます。
 また根付き魚のカサゴが確認されたことから、餌料環境が既に整い、砂の海域に新たな岩礁生態系が形成されていることが確認できました。

イサキ・ウマヅラハギ  
イシダイ・ウマヅラハギ イサキ
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大分県

香々地地区 姫島地区 佐賀関地区 上浦地区 別府地区1  別府地区2
別府地区3
 別府地区4 別府地区5

 大分県香々地地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成1・6・7年
設置水深 33〜35m
調査年月 平成9年11月

この海域は、FP魚礁3.25型が単体設置されています。

この調査で観察された魚は、礁内部ではキジハタ、アイナメ、イシダイ、100尾以上のメバルなどで、魚礁上部ではスズキ、ウマヅラハギが観察されました。

スズキについて、短時間の調査中に頻繁に数尾の群れで来遊してきており魚道になっているのではないかと思われます。

メバル  
スズキ メバル・ウマヅラハギ
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 大分県姫島地区 地先型増殖場造成事業

沈設魚礁 πブロック2t型
造成年度 平成8〜12年
設置水深 7〜12m
調査年月 平成15年3月

 この増殖場は、アワビ、サザエ等を対象に、πブロックで石材を取り囲む形で造成されています。
 πブロック上面の坪刈りを行ったところ、1〜2年生のクロメをはじめ47種もの海藻が確認できました。特にクロメの着生株数は付近海域での平均の約2倍の密度であり、良好な藻場を形成しています。
 調査時は漁獲直後であったため、観察されたアワビ、サザエは数個体にとどまりましたが、今後群落が母藻になり、周辺海域への藻場の拡大に寄与するとともに、増殖効果が期待されます。

クロメ  
クロメ 坪刈り結果
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 大分県佐賀関地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁5.00型
造成年度 平成1〜3年
設置水深 48〜50m
調査年月 平成15年7月

 水中は懸濁物が多く、ソナー反応を頼りに魚礁を探査しました。ROVのライトを点灯しても精査できるのは魚礁の一部のみ、という状況でしたが、カサゴやイシダイ、マアジ、コショウダイなどが確認できました。
 特にカサゴは、各魚礁に数尾ずつ、小型から大型のものまで棲息していました。「縄張り行動」も見られ、カサゴに関してはかなりの棲息密度に達している様子でした。
 また魚探では魚礁側近に濃密な魚群反応が何度も出ており、マアジが魚礁間を回遊しているものと推察されます。

カサゴ・コショウダイ  
マアジ カサゴ
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 大分県上浦地区 広域漁場整備事業

沈設魚礁 FPスーパー850
造成年度 平成14年
設置水深 45〜50m
調査年月 平成16年5月

 この地区では高さのあるFPスーパー850が林立する形で配置されています。
 観察された魚類はマダイ、イシダイ、ブリ、マアジ、スズキ、ヒラメ等、異なる生態を持つものばかりでした。なかでもマアジの蝟集量は多く、ROVに搭載しているスキャニングソナーでも濃密な反応が確認され、10,000尾以上の群れで遊泳する様子が観察されました。
 また、魚礁の上梁に定座していたヒラメは全長が80cm程度の大型個体で、無眼側には人工種苗と思われる黒い斑紋も見られ、放流ヒラメの生育の場としても機能していると考えられます。

マアジ  
ヒラメ マダイ
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 大分県別府地区 漁村再生事業

沈設魚礁 カルベース付き
FP3.25型
造成年度 平成18・19年
設置水深 12〜16m
調査年月 平成20年3月

 この調査は、一年のうちでもっとも透明度が向上する低水温気に実施しましたが、マアジ、メバル、クロダイ、カサゴなどの有用魚が観察されました。
 観察された魚類の多くは低水温のためか動きが鈍く、魚礁内部に寄り添うように蝟集していました。
 カルベースパネル表面には大きく成長したホンダワラ類を中心として多くの海藻が繁茂していました。

アミジグサ類  
マハタ クロダイ
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 大分県別府地区 漁村再生事業 
上人ヶ浜沖魚礁沈設工事

沈設魚礁 カルベース付き
FP3.25型
造成年度 平成18・19年
設置水深 12〜19m
調査年月 平成21年10月

 魚礁は平坦な海底に10mほどの間隔で整列して設置されており、設置後、3〜4年が経過しています。
 魚礁ではメジナが50〜100尾ほどの濃密な群れを形成して付近を繰り返し遊泳している様子が観察されました。その他、カルベースパネルの周囲でマダイやイサキの幼魚が群れで往来したり、パネル裏側でメバルが遊泳したりと様々な魚類の蝟集が確認され、過去の調査と比較して、魚類蝟集量は確実に増加していました。

メジナ  
クロダイ イサキ
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 大分県別府地区 漁村再生事業
上人ヶ浜沖魚礁沈設工事

沈設魚礁 カルベース付き
FP魚礁3.25型
造成年度 平成18・19年
設置水深 11〜13m
調査年月 平成24年4月

 この調査は、前回の調査から約2年半後に実施したもので、魚礁は設置後5〜6年が経過しています。

 魚礁内部の暗がりでは、メバル、クロダイ、メジナ、ウマヅラハギ等の有用魚類が観察されました。
 また、カルベースパネル表面では、ヤツマタモク等のホンダワラ科、クロメ、シオミドロ目等の様々な褐藻類が繁茂していました。ここでは、平成20年度の調査においても海藻類の繁茂がみられており、継続的な藻場造成の機能が確認されました。

クロメ・ホンダワラ科  
ホンダワラ科・シオミドロ目 メバル
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 大分県別府地区 漁村再生事業
上人ヶ浜沖魚礁沈設工事

沈設魚礁 カルベース付き
FP魚礁3.25型
造成年度 平成18・19年
設置水深 11〜13m
調査年月 平成27年3月

 この地区の調査は、平成20年から継続実施しており6回目となります。ブロックは設置後8〜9年が経過し安定して設置されていました。
 
 カルベースパネルには、大量のクロメが繁藻しており、ホンダワラ科、ワカメ等の褐藻類の着生も確認されました。魚礁の直近海底では、多数のナマコが観察され、ブロック直下で密度が高い傾向でした。

クロメ  
メバル ナマコ
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 大分県別府地区 漁村再生事業
上人ヶ浜沖魚礁沈設工事

沈設魚礁 カルベース付き
FP魚礁3.25型
造成年度 平成18・19年
設置水深 10〜16m
調査年月 平成29年3月

 この地区の調査は、平成20年から継続して実施しており今回で9回目となります。ブロックの設置状況はこれまでと変わらず、安定していることが確認されました。
 カルベースパネル上部には、クロメが多数繁茂しており、ホンダワラ科、アミジグサ科、紅藻類等様々な海藻種の着生が確認されました。またブロックの側面や上面では、クロメの幼体も多数観察されました。
 設置後約10年を通じて、カルベースパネルにおいて種類や量に移り変わりはあるものの、クロメやホンダワラ科、ワカメといった有用海藻が継続的に着生していることが確認されました。

クロメ・メバル(幼魚)  
クロメ ホンダワラ科
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長崎県

田平地区 大島地区 小茂田地区1 豆酘地区 上県地区 奈良尾地区  上五島地区
島原地区 芦辺地区 勝本地区1 奈留地区 有川地区  津和崎地区  小茂田地区2
豊玉地区 峰地区 大瀬戸地区 若松地区  郷ノ浦地区 勝本地区2 奈留地区2
芦辺地区2 宇久地区 厳原地区 佐世保地区 奈留地区3 阿値賀地区 阿値賀地区2
早福地区
 阿値賀地区3 三重地区 三重地区2 豊玉地区2 志々伎地区
阿値賀地区4
 阿値賀北西2工区

 長崎県田平地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成9年
設置水深 37〜38m
調査年月 平成11年6月

 マアジ、ウスメバル幼魚は魚礁内部を長時間滞泳し、魚礁内部に定位するプランクトンを捕食する行動が観察されました。
 また、カワハギも魚礁表面の付着生物をついばむ行動が観察され、この魚礁群が摂餌場となっていることが確認されました。
 さらに、マハタ、イシダイは、魚礁内部空間を中心に滞泳してることが多く観察され、底生魚類から回遊魚まで異なった習性がある魚類に対して、この魚礁漁場が有効に機能していることが確認されました。

マアジ  
コロダイ・イシダイ ウスメバル
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 長崎県大島地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成8年
設置水深 32〜33m
調査年月 平成11年6月

 この海域は、FP魚礁3.25型が単体設置されています。

 調査では、イサキ、イシダイ、コロダイなどの有用魚種が数多く観察されました。また魚礁上部には、大きな魚群反応があり、目視調査の結果、その魚群反応はイサキの群れであり、数千尾以上蝟集していることが確認されました。

イサキ  
コロダイ・イシダイ イサキ
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 長崎県小茂田地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
造成年度 平成9年
設置水深 34m
調査年月 平成12年6月

 この海域は、FP魚礁2.00型が直径約40mの範囲の中にまとまって設置されており、東側と西側に2つの乱積み状態の高まりを形成していました。

 調査では、5〜10cmの小型のマアジが量的に最も卓越し、その群れは乱積みされた魚礁全体を取り込む形で蝟集していました。
 また、イサキの大型個体の群れや、マアジを餌とするブリ、マハタ、マトウダイの蝟集も見られ、多種多様な魚類の蝟集が観察されました。

イサキ  
マハタ イサキ
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 長崎県豆酘地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型他
造成年度 平成12年
設置水深 46m
調査年月 平成12年12月

 この海域は、潮通しが良好で透明度も高く、沈船・バス魚礁を取り囲むようにしてFP魚礁3.25型が配置されています。

 沈設後数ヶ月にもかかわらず、イサキ、マアジの群れの回遊が頻繁に観察され、棲息環境の一部として魚礁群を受け入れている様子が確認されました。

 今後は、付着生物の着生とともに餌料供給の場としての機能も充実し、漁場環境が整ってゆくことと思われます。

マアジ  
イサキ イサキ
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 長崎県上県地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成10年
設置水深 78〜81m
調査年月 平成12年6月

 この海域では、FP魚礁は平面的な設置だけでなく、積み重なったり、隣接する魚礁にもたれかかっており、変化に富んだ設置状況でした。

 最も頻繁に観察されたのはイシダイで、大型の個体を中心とした安定した蝟集が認められました。

 比較的深い設置水深ですが、今後の経年により、着実に付着生物の着生が増大し、良好な魚礁漁場を形成することが見込まれます。

イシダイ  
マハタ イシダイ
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 長崎県奈良尾地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成12年
設置水深 42〜43m
調査年月 平成13年6月

 FP魚礁は約20基が密集して配置されており、中央部は2〜3段(高さ6〜8m)に重なり合っていました。
 観察された魚類はイサキ、マアジ、イシダイ、カワハギ等でした。イサキは全長35〜50cmの大型の個体が群れの中核を成し、魚礁同士が複雑に重なり合った箇所を基点として遊泳しており、抱卵中と思われる腹部が張り出た個体も観察されました。
 マアジは魚群探知機にも濃密な反応が出るほどの大群で、観察中何度も来遊が観察されました。

イサキ  
マアジ・ミノカサゴ イサキ
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 長崎県上五島地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成10年
設置水深 57〜58m
調査年月 平成13年6月

 この海域ではFP魚礁は集中設置されており、沈設された39基のうち20基程度がまとまった部分を観察しました。

 蝟集魚類はマハタ、イサキ、マアジ、イシダイ等で、根付きの魚から回遊魚まで幅広く観察され、それぞれの生態に応じた棲息空間が提供されていました。なかでもマアジは、小型の個体が約70,000尾もの群れで回遊していました。
 この魚礁群は、設置後3年程度ですが、優良な魚礁漁場が形成されていました。

マハタ・イサキ  
イサキ マアジ
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 長崎県島原地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成5〜7・9〜12年
設置水深 17〜26m
調査年月 平成14年12月

 調査では、クロダイやスズキ、メバル、カワハギ等の有用魚種が観察されました。なかでもクロダイやスズキ等は、5〜10mの間隔で配置されている魚礁間を行き来していました。

 観察されたメバルのうち、数尾は腹部が張り出し、まさに産仔直前の状態を呈しており、魚礁を産仔場、育成場として利用していると考えられます。また、魚礁側近をカタクチイワシの群れが来遊するなど、それぞれの魚類に好適な棲息環境が整い、利用されていることが覗えました。

クロダイ  
スズキ カワハギ・メバル(産仔直前)
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 長崎県芦辺地区 魚礁施設整備事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成14年
設置水深 26m
調査年月 平成15年6月

 潜航直後からスズキ(ヒラスズキが混泳)が観察され、その後長時間にわたって魚礁間を遊泳しており、魚礁設置による蝟集効果の発現が確認できました。
 FP魚礁は、比較的浅い海域に密集して設置され、一ヶ所で積み重なっていました。ここでは大小様々なイサキが内部に集まり、盛んに流下デトリタスを摂餌する様子が観察されました。
 また、魚礁下部の空間にはコロダイやイシダイ、マハタの幼魚等が蝟集しており、生長に伴う深浅移動の一定期間を過ごしていると考えられます。

スズキ・ヒラスズキ  
スズキ・ヒラスズキ イサキ・イシダイ
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 長崎県勝本西地区 魚礁施設整備事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成14年
設置水深 45m
調査年月 平成15年6月

 魚礁設置海域は、非常な強潮流のため、ROVを魚礁に近づけるのは一苦労でした。
 FP魚礁は数m間隔で配置されていましたが、潮にもまれ、精査できた魚礁はわずか2基に留まりました。しかし、各々の魚礁にはびっしりとイサキが寄り添い、強潮流を避けて休息しているものと思われます。またウマヅラハギ、オキナヒメジ、クロメジナ等も同様に魚礁内にて観察されました。
 調査の終盤にはブリの群れが観察でき、広範囲にわたる魚礁設置によって、遊泳力のある大型回遊魚にも有効な刺激を与えていると考えられます。

イサキ  
イサキ ブリ
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 長崎県奈留地区 地域水産物供給基盤整備事業

沈設魚礁 FP1.6N
FP魚礁3.25型
造成年度 平成14年
設置水深 39〜40m
調査年月 平成15年10月

 この地点は、FP1.6Nの乱積み魚礁群の周囲にFP魚礁3.25型が点在する、組み合わせ配置による魚礁漁場です。
 FP1.6N乱積み魚礁群は、最高部で約3段に積み上がっており、ブリやマアジ、カンパチの回遊経路となっていました。内部の小空間には、イシダイやイシガキダイ、コショウダイが遊泳しており、蝟集量は推定で1.26kg/空m3と、良好な漁場を形成していました。
 今後は、面構造に富むFP1.6Nによる餌料環境の向上とともに、走触性が高く陰影空間を好むハタ類等の定着が期待されます。

コショウダイ  
マアジ イシダイ・イシガキダイ
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 長崎県有川地区 魚礁施設整備事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成13年
設置水深 36〜38m
調査年月 平成15年10月

 FP魚礁は大きく2群体に分かれて設置されており、それぞれ密集して積み重なっている部分も確認されました。
 魚礁群ではオオモンハタやコロダイなどの底棲根付魚や、比較的行動圏の広いイサキやマダイ、イシダイ、コショウダイ、またカンパチなどが観察でき、集中設置された魚礁群が、それぞれの生態に合った棲息場所を提供しているようです。
 最も蝟集量が卓越していたイサキは両群体で観察され、900尾にのぼる大きな群れが分散・合流を繰り返しつつ魚礁周辺を回遊している様子でした。

イシダイ・オオモンハタ  
イサキ イシダイ・コロダイ
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 長崎県津和崎地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成14年
設置水深 48〜51m
調査年月 平成15年10月

 FP魚礁は、密集して乱積み設置され、最高部で3段に積み上がっていました。

 魚類は順調に蝟集しており、魚礁群下部ではコロダイやイサキの群れが深部まで入り込んで回遊し、下〜中層ではイシダイ、イシガキダイ、コショウダイが、また頂上部ではネンブツダイが雲のように群れを成して魚礁群を覆い、さらにマアジの来遊も観察されました。

 設置後1年程度の魚礁群ですが、乱積み工法により、多様な生態の魚類に刺激を与えていることが大きな要因といえます。

イシダイ  
マアジ イサキ
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 長崎県小茂田地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
造成年度 平成9年
設置水深 34〜36m
調査年月 平成16年6月

 この地区ではFP魚礁2.00型で構成された乱積み魚礁群が設置されています。設置後、7年が経過していますが、ブロックの埋没量も僅かで安定した状態を保っており、魚類の蝟集状況も前回調査時(平成12年度)と変わらず非常に良好でした。
 観察された魚類は13,000尾を超えるマアジの大群や、ネンブツダイといった小型魚類から、ヒラマサ、クエ、イサキ等、多岐に亘るものでした。
 ブロックの表面は大型のウミトサカ類を始めとした付着生物に覆われ、天然礁と比較しても遜色ない状態になっていました。

マアジ  
クエ ヒラマサ
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 長崎県豊玉西地区 並型魚礁設置事業
魚礁施設整備事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成8・14年
設置水深 29〜47m
調査年月 平成16年6月

 魚礁ブロックは造成年度による計画の違いで、広い範囲に点在する場所や、積み重なる場所がありますが、総合的には起伏変化のある配置になっています。 
 設置後の経年により、ブロックの表面にはフジツボ類やカイメン類が多く着生しており、岩礁性の強いクエ、イシダイやヒラメといった魚類の蝟集が目立ちました。
 また、魚礁群上層にはヒラマサの群れが何度も来遊する等、ブロックの積み重なりが回遊性魚類に対しても有効に機能していました。

イシダイ  
ヒラメ ネンブツダイ・ミノカサゴ
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 長崎県峰地区 地域水産物供給基盤整備事業

沈設魚礁 FPスーパー850
FP魚礁5.00型
造成年度 平成15年
設置水深 37〜42m
調査年月 平成16年6月

 この地区では、大型のFP魚礁2機種が設置されていて、周辺に点在する天然礁を拡充するような形で、人工魚礁漁場が形成されています。

 観察された魚類は大規模なマアジの群れや、ネンブツダイ、ウスメバルといった小型魚類、さらにはそれらを捕食するマハタ等の魚食性魚類が中心でした。
 マアジは10,000尾もの大きな群れが頻繁に魚礁間を索餌回遊する様子が観察され、魚礁群への定着性も高くなってきていることが窺えました。

マハタ  
マアジ マアジ
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 長崎県大瀬戸地区 並型魚礁設置事業
地域水産物供給基盤整備事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成13・16年
設置水深 37〜44m
調査年月 平成17年6月

 魚礁は密集して平面に設置されていました。魚礁が隣接した箇所では、陰影部が多く確保され、暗がりを好む魚類に有効な配置になっていました。
 観察された魚類は主にイサキ、マアジで、魚礁の周辺や内部を群れで遊泳していました。また、調査を行った時期がイサキの産卵シーズンに近い6月だったためか、腹部が張り出した大型イサキも多く観察され、これらのイサキは魚礁群への強い定着性も確認されました。
 付着生物は、魚礁の表面を覆い尽くす様にフジツボ類、カイメン類、ウミトサカ類などが大量に着生していました。

イサキ  
イサキ マアジ
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 長崎県若松地区 地域水産物供給基盤整備事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成17年
設置水深 44〜45m
調査年月 平成18年5月

 この乱積み魚礁群では、イサキやイシダイ、メジナ等の岩礁性魚類の蝟集が多く、ブロックの積み重なった箇所を群れで遊泳している様子が観察されました。
 イサキは、全長20〜30cmの中型個体が大きな群れを形成し、魚礁群の上層や内部を往来する様子が繰り返し観察されました。また、全長65cm程の大型のヒラメが魚礁の梁部に定座している様子も確認されました。
 この魚礁群は設置後半年程度しか経過していませんが、早くも乱積み魚礁群の効果が表れていました。

イサキ  
ヒラメ イシダイ
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 長崎県郷ノ浦地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成16年
設置水深 42m
調査年月 平成18年6月

 この地区では、平成16年度に造成された魚礁群を観察しました。
 魚礁は平坦な砂質の海底に設置されており、一部で隣接している様子が確認されました。

 観察された有用魚種はイサキ、ブリ、マアジ、マダイ、イシダイ、ヘダイ等でした。イサキは、魚礁群を広く回遊する群れと、魚礁内部に高密度で滞泳する群れと、異なった行動パターンを示す群れが観察されました。
 また、魚礁性の強いヘダイ、イシダイは魚礁側近を数尾の群れで遊泳していました。

イサキ  
ヘダイ イサキ
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 長崎県勝本地区 魚礁施設整備事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成13年
設置水深 43〜45m
調査年月 平成18年6月

 魚礁は砂地の海底に3〜15mの間隔で平面的に設置されていました。

 魚礁群では、イサキ、カンパチ、イシダイ、メジナ等の有用性の高い魚類を中心としてヨコスジフエダイ、タカノハダイ、アカエイ等多くの魚種が観察されました。
 また、イサキは魚礁群の周囲を広く遊泳していましたが、調査後半には徐々に強まる潮流を避けるため魚礁内部に留まり、潮上を向いて滞泳する様子が観察され、この魚礁群を休息の場として利用していました。

イサキ  
イサキ イシダイ・メジナ・カワハギ
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 長崎県奈留地区 魚礁施設設置工事
地域水産物供給基盤整備事業

沈設魚礁 FP1.6N
FP魚礁3.25型
造成年度 平成18・20年
設置水深 39・53m
調査年月 平成21年10月

 この地区では、集中設置されたFP1.6Nの周囲にFP魚礁3.25型が点在している魚礁群を2箇所観察しました。

 観察をおこなった両地点ともにイサキの蝟集量が卓越しており、FP1.6N魚礁群を覆い尽くすように遊泳していました。
 ヒラマサは魚礁群上部を回遊しており、時折、小魚を狙って海底付近にまで近づく様子がみられました。またその他にも、ヘダイ、キジハタ等、岩礁性魚類も多くみられ、生態の異なる様々な魚類の棲息場となっていました。

イサキ  
キジハタ イサキ・ヒラマサ・イシダイ
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 長崎県芦辺地区 魚礁施設整備工事

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成14年
設置水深 24m
調査年月 平成21年10月

 この地区では、集中設置および単体設置された造成年度の異なる2つの魚礁群を観察しました。

 経年の長い魚礁群では、カンパチ、キビナゴ、イサキが多数蝟集しており、ブロック間の渦流域に集まったキビナゴ幼魚を狙って来遊するカンパチも頻繁に確認されました。
 またヘダイ、コショウダイ等の岩礁性魚類も多数観察されました。 

カンパチ  
イサキ ヘダイ
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 長崎県宇久地区 魚礁施設整備工事

沈設魚礁 FPスーパー1030N
FP魚礁3.25型
FPスーパー850
造成年度 平成13・20年
設置水深 48・52m
調査年月 平成22年7月

 この地区では、点在して配置された3機種の魚礁を観察しました。このうちFPスーパー1030Nは、小型魚礁を組み立て10m以上の高さがある魚礁で、それが20m程の間隔で設置されています。

 魚礁では、マダイ、イサキ、マアジ、イシダイ、メジナ、カサゴ、カワハギ等が観察され、特にイサキはFPスーパー1030N下部の暗がりに200尾程の群れで高密度に分布していました。また、ここでは全長30cm以上の大型のイサキが魚礁間を遊泳する様子もみられ、この漁場を定常的な棲息場として利用しているようでした。

イサキ  
イシダイ イサキ
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 長崎県厳原地区(瀬地区) 魚村再生整備工事

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成19年
設置水深 51m
調査年月 平成22年10月

 ここでは、砂礫の海底に設置された乱積み魚礁群を観察しました。魚礁群は円錐状に3段に積み重なり7m程の高さが形成されていました。

 魚礁群の上部では回遊性の高いマアジ、ヒラマサ、内部では大型のイサキ、下部ではクエ、マハタ、イシダイ等の岩礁性魚類が蝟集していました。このように生態の異なる様々な魚類の棲み分けがみられ、乱積み魚礁の特長がよく表れている様子が確認されました。 

マアジ  
イサキ イシダイ
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 長崎県佐世保地区 並型魚礁設置工事

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成11年
設置水深 44m
調査年月 平成23年10月

 観察した地点の海底は泥質で、FP魚礁3.25型が概ね5〜10m間隔で平面的に配置されています。

 調査当日の海底付近は、濁りが強く透視度は3〜4mでしたが、マアジの蝟集量は多く、全長20cm以上の個体が大きな群れを形成して魚礁周囲を長時間遊泳していました。この他、ヒイラギ、ネンブツダイ等の小型魚の群れも蝟集しており、それらを狙うカンパチの来遊も観察されました。

マアジ  
イサキ カワハギ・ネンブツダイ
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 長崎県奈留地区 地域水産物供給基盤整備事業

沈設魚礁 FP1.6N
FP魚礁3.25型
造成年度 平成18〜22年
設置水深 34〜57m
調査年月 平成24年11月

 こちらは、小型のFP1.6Nが集中設置された周囲にFP魚礁3.25型が点在する配置となっています。

 調査では、クエ、マアジ、イサキ、ヘダイ、イシダイ、オオモンハタ等の岩礁性魚類を中心とした様々な有用魚種が観察されました。平成21年度に実施された前回の調査に引き続き、イサキの蝟集量が多く、魚礁群を覆い尽くすように回遊したり、内部に留まる様子が繰り返し観察されました。また、クエやオオモンハタ等、魚食性魚類の蝟集もみられました。

イサキ  
マアジ オオモンハタ
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 長崎県阿値賀地区 広域漁場整備事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成23年
設置水深 91m
調査年月 平成24年11月

 この地点では、FP魚礁2.00型の乱積み2群体と、FP魚礁3.25型の乱積み2群体が隣接設置され、共に高さ約14mほどに積み重なり、複雑な空間と高さを兼ね備えた魚礁群が形成されています。

 魚礁群では、カンパチ、ヒラマサ、マダイ、キダイ、マハタ、カサゴ、イシダイ等の生態の異なる有用魚種が観察されました。回遊性の高い魚種は魚礁群の上段、岩礁性の高い魚種は魚礁群の内部に蝟集しており、魚礁群が魚種ごとの習性に合った生息場所を提供していることが確認されました。

カンパチ  
マハタ キダイ
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 長崎県阿値賀地区 広域漁場整備事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成23年
設置水深 91m
調査年月 平成25年7月

 平成24年に引き続き2回目の調査で、漁場はFP魚礁2.00型と3.25型、それぞれ2群体ずつ計4群体で構成されています。各魚礁群は、ブロックが複雑に積み重ねられ、高さと広がりを併せ持つ理想的な乱積み設置状況でした。

 魚礁群では、マダイ、キダイ、ヒラマサ、マアジ、イサキ、マハタ、アカアマダイ等多くの有用魚類が観察され、前回の調査より、魚種・蝟集量ともに増加していました。
 中でも小型のマアジの蝟集量が多く、魚礁群を隠れ場・餌場としていると推察され、それを追って索餌回遊するヒラマサの群れも多数みられました。

ヒラマサ  
マアジ アカアマダイ
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 長崎県早福地区 漁村再生交付金魚礁設置工事

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
造成年度 平成20年
設置水深 30m
調査年月 平成25年7月

 この魚礁群はFP魚礁2.00型がランダムに積み重なった乱積み群体で、中央の頂上部では4段積み相当の高さが形成されていました。

 調査では主にイサキの蝟集量が多く、数百尾の群れで魚礁群の周囲や間を遊泳し、強い定着性を示していました。魚礁群の上層では小型のマアジが浮遊餌料を摂餌する様子もみられました。

イサキ  
イサキ イサキ
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 長崎県阿値賀地区 広域漁場整備事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成23年
設置水深 91m
調査年月 平成26年7月

 平成24年から引き続き3回目の調査を実施しました。魚礁の配置状況等に変化はなく、安定した設置状況を維持していました。

 魚礁群では、ヒラマサ、マアジ、イサキの蝟集が卓越しており、これまでの調査と比較して岩礁性魚類が種・量共に増加している結果でした。
 また、前回の調査と同様に多種多様な魚類がそれぞれの生態に合わせて魚礁群を利用していることが確認され、今後も利用価値の高い良好な漁場として、効果を維持していくものと期待されます。

ヒラマサ  
マアジ イサキ
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 長崎県三重地区 増殖場(滞留礁)設置工事

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成21年
設置水深 42〜44m
調査年月 平成27年10月

 この地区の魚礁は平面的に設置されており、密集して配置されている箇所も確認されました。

 調査ではブリ、マダイ、イシダイ、カワハギ、オオモンハタなどの、主に岩礁性魚類の蝟集が多く観察されました。
 また、体長30cm程のイセエビも7尾観察され、隣接する魚礁の隙間に形成された陰影空間を隠れ場としているようでした。

イセエビ  
オオモンハタ イセエビ
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 長崎県三重地区 増殖場(育成礁)設置工事

沈設魚礁 カルベース付き
FP1.5G
造成年度 平成20年
設置水深 34m
調査年月 平成27年10月

 この地区では、上部にカルベースパネルを装着したFP1.5Gが点在して配置してあります。

 調査では、カルベースパネル上部でイサキ、オオスジイシモチ、アカオビハナダイ等の幼魚の群れが観察されました。
 平成23年度に行った前回の調査でも小型魚類の群れが確認されており、カルベースパネルの凹凸に富んだ複雑な形状がこれら小型幼稚仔魚にとって良好な成育場として機能していました。

イサキ幼魚  
オオモンハタ マダイ
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 長崎県豊玉地区 増殖場整備工事

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
造成年度 平成25年
設置水深 23〜45m
調査年月 平成28年10月

 この地区は、FP魚礁2.00型ブロックの乱積み小群体によって構成されており、増殖場内には多数の陰影空間が形成されていました。

 調査では、カンパチ、マアジ、マダイ、クエ、イシダイ等の回遊性及び岩礁性の有用魚種が観察されました。同増殖場内ではカンパチ、マハタ等の大型魚食性魚類と、餌料となるマアジやネンブツダイ等小型魚が観察されており、魚種間の食物連鎖が形成されているものと思われます。

マアジ  
マハタ マダイ
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 長崎県志々伎地区 増殖場整備工事

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
造成年度 平成26年
設置水深 23〜25m
調査年月 平成29年6月

 この増殖場は、FP魚礁2.00型36(6×6)個が約5mの間隔で平面的に配置され1群を形成し、志々伎湾中央部の細砂質の海底に10群体設置されています。

 観察されたマダイ、マハタ、メバルは小型の個体が多く、ROVが接近すると増殖場内部へ逃避する様子が見られました。増殖場上層ではカタクチイワシや小型のマアジの群れが観察され、増殖礁に集積した浮遊餌料を摂餌するため回遊していると思われました。その周囲では、カンパチやヒラマサ等の大型魚食性魚類の遊泳が観察され、増殖場内に食物連鎖構造が形成されているものと考えられました。

カンパチ  
マアジ・ウスメバル マハタ
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 長崎県阿値賀地区 広域漁場整備事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成23年
設置水深 91m
調査年月 令和1年7月

 平成24年から引き続き5回目の調査を実施しました。魚礁の配置状況等に変化はなく、安定した設置状況を維持していました。

 魚礁群上層はヒラマサ・マアジ・イサキをはじめとした大規模な魚群に覆われており、魚礁群を中心として大規模な生息場が形成されています。魚礁表面には、様々な付着生物が全体を覆い尽くすほど着生し、前回までの調査より種数が増加していました。
 

ヒラマサ・イサキ  
マハタ・マアジ イサキ・イシダイ
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 長崎県阿値賀北西地区 水産環境整備工事

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
造成年度 平成24年
設置水深 91m
調査年月 令和1年7月

 この地区では、30年以上前に設置された広範囲に点在している魚礁群の中央空隙部に、FP魚礁2.00型が乱積み設置されています。ブロック同士が複雑に組み合わさり、12m以上の高さと、内部には複雑な陰影空間が形成されていました。

 魚礁群では、ヒラマサ、イサキ、チダイ・マダイの蝟集量が卓越しており、設置後2年目に実施した前回調査と比較して、魚種・量ともに大幅に増加していました。
 設置後7年が経過し、魚類にとって環境が整ったことで、イサキをはじめとする多種多様な魚類の生息場として利用されていると考えられます。

ヒラマサ  
マダイ・チダイ イサキ
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熊本県

牛深地区1 苓北地区1 牛深地区2 五和地区1  五和地区2 天草地区
牛深地区3 苓北地区2 天草有明地区

 熊本県牛深地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成11年
設置水深 59〜60m
調査年月 平成16年12月

 この地点ではブロックが広範囲に点在する形で設置されており、所々で2段に積み重なる箇所もあり、起伏のある変化に富んだ魚礁群が形成されています。
 ブロックが密集して設置されている箇所は、特に魚類の蝟集状況が良好で、マアジやネンブツダイを捕食するためにブリの群れが来遊する様子が頻繁に観察されました。
 ブロックの表面には大きく発達したウミトサカ類を中心に多様な付着生物が、小型魚類の隠れ場となる陰影部を作りだしていました。

ブリ・マアジ  
マアジ コショウダイ
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 熊本県苓北地区 沿岸漁場整備事業
並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成13・15年
設置水深 35〜42m
調査年月 平成17年5月

 この地区では造成年度の異なる2つの乱積み魚礁群を観察しました。
 観察されたのはマアジ、イサキ、ムツといったの回遊性の高い魚類が中心でしたが、魚礁群の内部にはイシダイ、コショウダイ、ハタ科sp.などの岩礁性魚類も多数観察されました。
 また、設置後4年が経過した群体では、全長100cm程度に成長したウミトサカ類が大量に着生しており、付着生物が魚礁群の陰影効果を高めていることが確認されました。

イサキ  
ムツ マアジ
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 熊本県牛深地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成11年
設置水深 45m
調査年月 平成18年5月

 魚礁群では、マアジやイシダイが高密度で遊泳している様子が観察されました。マアジは、全長20cm程のサイズの揃った個体が大群を形成し、時間差をおいて何度も来遊を繰り返していました。イシダイは、全長45〜60cmの大型の個体が50尾程の群れを形成し、観察中、魚礁群から離れることはなく強い定着性がみられました。
 また、この魚礁群は設置後7年が経過しており、付着動物が多く着生し、なかでもウミトサカ類の成長が顕著で、魚礁の内部空間が複雑化し、魚類や餌料生物にとって有効となる陰影空間が多数形成されていました。

マアジ  
マアジ・ネンブツダイ イシダイ
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 熊本県天草市五和地区 藻場造成機能試験礁

沈設魚礁 πブロック2t型
造成年度 平成17年
設置水深 4m
調査年月 平成19年3月

 ここでは、藻場造成の試験礁として通常のπブロック2t型と多孔質増殖素材「カルポール」を装着したタイプが共に5基ずつ設置されています。
 設置後16ヶ月経過したブロックの表面にはクロメ、ワカメ、トサカノリ、ウミウチワ、ホンダワラ科等が繁茂していました。クロメは単葉の全長が40cmクラスから成体の80cmクラスのものが着生しており、明らかな年齢差が認められ、ブロックの設置後すぐに着生した個体と、1年後に着生した個体であることが推定されました。その他にはトサカノリやワカメ、ホンダワラ類等の有用海藻が観察されました。

クロメ  
メバル トサカノリ・クロメ
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 熊本県天草市五和町 藻場造成機能試験礁

沈設魚礁 πブロック2t型
造成年度 平成17年
設置水深 4m
調査年月 平成21年3月

 ここでは、通常のπブロック2t型と多孔質増殖素材「カルポール」を装着したタイプが共に5基ずつ設置されています。この地点の調査は継続的に行っており、第3回目となります。

 ブロックは設置後3年半が経過し、表面ではホンダワラ、ワカメ、トサカノリ、アミジグサ等の褐藻類の着生が多く観察されました。中でも、ホンダワラの着生量が多く、観察したほとんどのブロックで1m以上に生長した海藻が繁茂していました。
 またブロック周囲では、メバル、カサゴ、メジナ等の藻場に多い魚種も確認されました。

ホンダワラ類  
トサカノリ ホンダワラ類
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 熊本県天草市宮田漁場 宮田漁場並型魚礁設置工事

沈設魚礁 カルベース付き
FP3.25型
造成年度 平成19年
設置水深 41m
調査年月 平成22年2月

 ここでは、内枠タイプのカルベース付きFP3.25型の乱積み魚礁群が設置されています。最高部は10m程で3段積み相当の積み重なりとなっています。

 魚礁の周囲では、マアジ、マダイ、クロダイ等、遊泳範囲の広い魚種が遊泳しており、上部ではマアジ、メバルが潮流によって流れてくる浮遊餌料を摂餌する様子が観察されました。カルベースパネルの部分では、カサゴの蝟集が多くみられ、魚類の餌となる小型のカニやエビ等が棲息していると思われます。

マアジ  
カサゴ メバル
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 熊本県牛深地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成11・22年
設置水深 45〜47m
調査年月 平成23年11月

 ここでは、設置後の経年が異なる2箇所の乱積み魚礁群を観察しました。
 平成11年度造成地点では、マアジ、イサキの蝟集が顕著で、魚礁周囲を回遊する様子が繰り返し観察されました。
 平成22年度造成地点では、ヒラマサ、マアジ、スジアラ等、多くの有用魚が観察され、回遊魚から根魚まで対応する乱積魚礁群の特徴がよく現れていました。

 これらの魚礁群には経年に応じた付着生物の着生がみられ、造成年度の古い魚礁群では、ウミトサカ類をはじめとした大型の付着生物が多数着生し、天然礁に匹敵する状況でした。

イサキ  
ヒラマサ スジアラ
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 熊本県苓北地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
カルベース付き
FP3.25型
造成年度 平成13・17・22年
設置水深 36〜42m
調査年月 平成24年1月

 ここでは、造成年度の異なる3箇所の乱積み魚礁群を観察しました。平成17年度造成地点では、魚礁群の周囲にカルベース付きFP魚礁が設置されています。

 平成13年度造成地点では、コロダイやオオモンハタ等の根魚が中心に観察されました。一方、経年の短い平成22年度造成地点では、カンパチとチダイの大群が蝟集しており、魚礁群上部で終始観察されました。また、チダイの大群は平成17年度造成地点でもみられ、カルベースパネルの側近ではフサカサゴ等の多くの魚が蝟集しており、魚類に対する餌料供給機能も維持されている様子でした。

カンパチ  
チダイ オオモンハタ・コロダイ
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 熊本県天草有明地区 増殖場造成事業

沈設魚礁 カルベース付き
FP5.00型
造成年度 平成22年
設置水深 11〜15m
調査年月 平成24年4月

 ここでは上面カルベース付きFP5.00型が育成礁として設置されています。

 設置後の経年は浅いものの、メバル、スズキ、クロダイ、コショウダイ等の岩礁性魚類を中心とした有用種が多数観察されました。
 カルベースパネルの上部では、ペアのアオリイカが滞泳している様子が観察され、時期的に産卵場所を探しているものと思われました。また、ワカメの着生したパネルも確認されました。

アオリイカ  
メバル ワカメ
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宮崎県

串間地区 門川地区 川南地区 延岡地区 日向灘地区1 日向灘地区2

 宮崎県串間地区 大型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 昭和55年
設置水深 55m
調査年月 昭和56年10月

 この海域は、FP魚礁3.25型が単体設置されています。
 この調査では、礁上部にマアジ、カンパチの回遊魚の来遊が何度か観察され、魚礁の設置場所が魚道になっているのではないかと思われます。
 また、ウマヅラハギ、ムツ、マハタ、カサゴ等も観察されました。これは、礁の陰影および付着生物の効果であると思われます。

マアジ  
マハタ ウマヅラハギ
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 宮崎県門川地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成3年
設置水深 35〜36m
調査年月 平成12年1月

 この海域は、FP魚礁3.25型と2.0m角型魚礁が混在する形で集中設置されています。
 調査では、イシダイ、カンパチ、ハタ科等の有用魚類が観察されました。イシダイは比較的大型で魚礁内部や周辺を離れることなく回遊しており、また魚礁の下部空間でハタ科の魚類が定座していました。
 魚礁上部ではウミトサカ等の付着生物が非常に発達し、その間を暖流系の小魚が多く蝟集していることから、大型回遊魚の餌場としての機能は充実しているものと考えられます。

イシダイ  
カンパチ ツチホゼリ
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 宮崎県川南地区 大型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成8年
設置水深 42m
調査年月 平成12年1月

この海域は、FP魚礁3.25型と2.0m角型魚礁が混在する形で設置されています。
 調査では、チダイ、オオニベ、イシダイ、カワハギ等の多数の有用魚種が観察されました。
 特にチダイの群れは 長時間観察され、この魚礁群に根付いていると思われます。また、オオニベ、イシダイについても時間差をおいて何度か観察されたことからこの魚礁群を生息域にしていると思われます。

マダイ  
オオニベ イシダイ
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 宮崎県延岡地区 大型魚礁設置事業
広域水産物供給基盤整備事業

沈設魚礁 FP魚礁5.00型
造成年度 平成13・14・17年
設置水深 85〜120m
調査年月 平成19年5月

 ここでは造成年度の異なる3箇所について観察を行いました。設置水深は85・100・120mです。大水深でしたが、水中の透視度が良好であったため、10m以上の視程が確保されていました。
 観察された魚類はイシダイの老成魚、マダイ、オオニベ、マハタ、メダイ等でした。これらの魚類は成長段階に応じて深浅移動する習性を持つため、この魚礁群を回遊経路の中で餌場・休息の場として利用している可能性が高いと考えられます。  
※宮崎県の県魚であるオオニベ(全長:125cm)が撮影されました。

メダイ  
イシダイ オオニベ・マハタ
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 宮崎県日向灘地区  児湯漁場都農工区魚礁工事

沈設魚礁 FP魚礁5.00−B型
造成年度 平成19・20年
設置水深 28m
調査年月 平成21年3月

 設置されているFP魚礁5.00-B型は通常よりも重心が低く設計されており、波浪条件の厳しい箇所でも安定して設置可能なことが特長です。
 このFP魚礁5.00-B型が4基ひとまとまりで配置されています。

 調査では、イシダイやオオモンハタ等、根魚を中心とした魚類の蝟集が確認され、魚礁の内部ではオオニベも観察されました。
 蝟集量はイシダイが卓越しており、20尾以上の群れで魚礁周囲を頻繁に往来し、この魚礁群に強い定着性を示していました。

イシダイ  
イシダイ イシダイ・オオモンハタ
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 宮崎県日向灘地区  児湯漁場都農工区魚礁工事

沈設魚礁 FP魚礁5.00−B型
造成年度 平成19・20年
設置水深 28m
調査年月 平成23年5月

 ここでは、厳しい波浪条件に対応するため重心を低く設計したFP魚礁5.00-B型が4基ひとまとまりで40m程の間隔で配置されおり、広範囲な漁場が形成されています。

 調査では、平成19年度造成箇所でイシダイ、平成20年度造成箇所でカンパチの蝟集が卓越していました。また、この他には魚礁周囲や内部を遊泳するイサキ1、オオモンハタ、メジナの群れ、魚礁間をゆっくりと群れで遊泳するオオニベ等の有用魚種も観察され、生態の異なる様々な魚類の棲息が確認されました。

カンパチ  
イシダイ オオニベ
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鹿児島県

佐多地区 串木野地区1 串木野地区2 上甑地区1 下甑地区1  中種子地区
桜島地区 垂水地区 西之表地区 長島地区 下甑地区2  上甑地区2 出水地区
吹上地区 薩摩地区 屋久島地区 種子島地区
 山川地区 熊毛地区

 鹿児島県佐多地区 単独魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成2年
設置水深 15m
調査年月 平成3年5月

 この海域は、FP魚礁3.25型が集中設置されています。
 礁表面には、トサカノリが多く付着しており、その周囲には種不明多数の稚魚が観察されました。このことから魚礁が保育礁的な役割を果たしていると思われます。
 また、カンパチの群れやカゴガキダイ、スズメダイ、ネンブツダイも観察され、多様な環境を作り出していると思われます。

カンパチ  
カンパチ カンパチ
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 鹿児島県串木野地区 並型魚礁設置事業
海洋土木且詞ア礁

沈設魚礁 FPスーパー850
FP魚礁3.25型
造成年度 平成5年
設置水深 25〜31m
調査年月 平成10年10月

 この海域は、FP魚礁3.25型およびFPスーパー850が設置されています。
 この調査では、カンパチ、キビナゴ、ハタ科、チダイなど多数の有用魚種が観察されました。魚礁内部には、ハタ科の魚類、周辺では、カンパチ、チダイ等が観察されました。
 また魚礁表面には、ウミトサカ等の花虫類が濃密に着生し、キビナゴ等の小型の魚類の隠れ場となっています。この複合的な魚礁漁場は、底生魚類から回遊魚まで異なった習性をもつ魚類に有効に機能していると思われます。

キビナゴ  
コロダイ ハタ科・ヨコスジフエダイ
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 鹿児島県串木野地区 大型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成6年
設置水深 41m
調査年月 平成10年10月

 この海域は、FP魚礁3.25型が設置されています。

 調査では、カンパチ、ヒラメ、マアジ、コロダイなどの有用魚種が多数観察されました。

 魚礁表面には、ウミトサカ等の花虫類が濃密に着生しており、観察された魚類に餌場や憩場を提供していると思われます。

ヒラメ  
マアジ スズメダイ
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 鹿児島県上甑地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成7・10年
設置水深 52〜54m
調査年月 平成11年10月

 この海域は、FP魚礁3.25型と角型魚礁で構成されています。

 調査では、FP魚礁の周りでマダイ、チダイ、カンパチ、コショウダイ等の有用魚類が観察されました。

 チダイ、カンパチは魚礁群の周辺を群で回遊し、マダイ、コショウダイは魚礁内部を遊泳しており、この魚礁群を生息場としていると考えられます。

カイワリ・チダイ  
コショウダイ・イシダイ チダイ・イラ
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 鹿児島県下甑地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成9・10年
設置水深 37〜61m
調査年月 平成11年10月

 この海域は、FP魚礁3.25型と1.5m角型魚礁が設置されています。

 調査では、シマアジ、カンパチ、ホウセキハタ等の有用魚類が観察されました。

 シマアジやカンパチがヒメジ科の魚と混成魚群を形成し、魚礁周辺を回遊する行動が見られ、またホウセキハタが魚礁内部を滞泳する様子が観察されました。

カンパチ・ウミヒゴイ  
ホウセキハタ・キンチャクダイ シマアジ
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 鹿児島県中種子地区 並型・沿岸小型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成3〜9年
設置水深 22〜26m
調査年月 平成11年10月

 この海域は、FP魚礁3.25型と1.5m角型魚礁が混在する形で設置されています。
 調査では、シマアジ、オニヒラアジ、イシダイ、イシガキダイ、ツムブリ、アカヒメジ、ヨスジフエダイ等の有用魚種を含む多くの魚類が観察できました。
 オニヒラアジ、ツムブリは数尾の群れで魚礁間を遊泳し、コロダイ、イシダイ、イシガキダイは魚礁内部や周辺を滞泳しシマアジは数十匹の群れをつくり魚礁群周辺を回遊しているのが観察されました。

オニヒラアジ  
ヨスジフエダイ シマアジ
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 鹿児島県桜島地区 並型・沿岸小型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成4・6・8・11年
設置水深 29〜44m
調査年月 平成12年10月

 この海域は、FP魚礁3.25型と角型魚礁で構成されており、平坦な海底にまとまって設置されていました。
 魚類の蝟集は非常に良好で、カンパチ、チダイ、コロダイ、マアジが群れで回遊し、魚礁内部ではカワハギやイシダイの蝟集も確認されました。
 桜島町周辺では、長年にわたり継続的に魚礁を設置しており、これらの魚礁が相互に機能して、有用魚類の蝟集量増大と長期滞留に寄与しているものと考えられます。

カンパチ  
マアジ コロダイ・カゴカキダイ
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 鹿児島県垂水地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成5年
設置水深 35m
調査年月 平成12年10月

 この海域は、FP魚礁3.25型と1.5m角型魚礁が混在する形で設置されています。
 調査では、イシダイ、カンパチ、ブリ、ホウセキハタ、スジアラ、マアジ、ネンブツダイ、ハナダイ類など、様々な生態の魚類が量・種類ともに数多く観察されました。
 魚礁の周辺では、マアジ、ネンブツダイの群れが遊泳し、それらを追ってブリ、カンパチの来遊も観察されました。魚礁内部では、スジアラ、ホウセキハタ等の大型個体も多数観察され、高い魚礁効果が確認されました。

マアジ・ミノカサゴ  
スジアラ イラ・ホウセキハタ
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 鹿児島県西之表地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 昭和61年
平成1・12年
設置水深 35〜42m
調査年月 平成14年10月

 魚礁設置箇所は、平坦な岩盤帯に粗砂が入り混じり、南の島特有の透視度の高い美しい海底でした。魚礁は5〜15mの間隔で設置されていました。
 観察中6,000尾程のキビナゴの群れや、ツムブリ、ヒレナガカンパチ等の大型魚類の来遊も確認されました。またイシダイやイシガキダイ、コロダイ等の岩礁性魚類が魚礁周辺を遊泳していました。
 魚礁表面には珊瑚類、花虫網が付着し、テーブル状に発達するものもあり、周囲の環境に溶け込んでいる様子でした。

キビナゴ  
ツムブリ アジアコショウダイ・コロダイ
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 鹿児島県長島地区 漁港漁場機能高度化事業

沈設魚礁 FP1.6N
FP魚礁2.00型
造成年度 平成14年
設置水深 36m
調査年月 平成15年12月

 この漁場は、FP1.6Nによる乱積み魚礁群を中心礁とし、これを取り巻くようにFP魚礁2.00型による小規模群体が配されています。

 設置後8ヶ月であるため乱積み魚礁群の出来上がりを確認することが主な目的でしたが、オオモンハタ、コロダイ、ウスバハギ、ウマヅラハギ、カワハギなどの蝟集が確認されました。
 特に、陰影の強い小空間を好む根付魚のオオモンハタは、FP1.6N魚礁群でのみ観察されたことから、面構造を多く持つその特性によって、付着生物の着生を待たずに棲息場として機能していることがうかがえます。

コロダイ  
ネンブツダイ オオモンハタ・カワハギ
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 鹿児島県下甑地区 単独魚礁施設整備事業
並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成10・14年
設置水深 54〜60m
調査年月 平成15年12月

 下甑島沖合では、4箇所の魚礁漁場を調査しましたが、ここではそのうち2箇所を紹介します。
 片野浦地区では、FP魚礁2.00型が急勾配に立ち上がる海底斜面の上部に設置され、設置基数は26基と比較的小規模な漁場ですが、20,000尾近いイサキの群れ、カンパチ、マアジ、ムツ等が観察され、良好な漁場を形成しています。
 手打地区では、FP魚礁3.25型と角型魚礁が密集して設置され、ここでも23,000尾ものイサキの大群や全長100cmのクエなどが観察でき、棲息環境が整っていることが窺えました。

ムツ  
カンパチ イサキ
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 鹿児島県上甑地区 並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP1.6N
FP魚礁3.25型
造成年度 平成14年
設置水深 53m
調査年月 平成15年12月

 この魚礁漁場は、FP1.6Nによる乱積み魚礁群を中心に、FP魚礁3.25型が数基ずつまとまって魚礁群を取り巻いている組み合わせです。
 設置後10ヶ月という短期間ですが、観察魚種は多岐にわたり、小型のマアジやネンブツダイが魚礁群を取り巻き、カンパチやブリはこれらを追って数尾で回遊していました。また大型のマアジやイサキ・ムツはFP1.6Nの内奥部から周辺魚礁間を遊泳していました。
 複雑な内部空間を有するFP1.6Nの乱積み設置により、魚礁効果の早期発現につながったと考えられます。

マアジ・ネンブツダイ  
カンパチ ネンブツダイ
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 鹿児島県出水地区 漁港漁場機能高度化事業

沈設魚礁 FP1.6N
FP魚礁3.25型
造成年度 平成14年
設置水深 23〜24m
調査年月 平成16年1月

 この地点では、1.5m角型魚礁による群体を中心に、4隅にFP魚礁3.25型がまとまって設置されその上にFP1.6Nが積み重なって、平面的な広がりと複雑な地形変化を備えた漁場です。

 透視度の関係で厳冬期の調査となりましたが、FP魚礁による魚礁群では、マアジ、アイゴ、クロダイ、コショウダイなどが魚礁内部に入り込んで遊泳する様子が観察されました。比較的広範囲を回遊する魚類が主体ですが、今後は経年による餌料効果の向上や、陰影の多い当該魚礁漁場の配置から、根付魚の定着も大いに期待されます。

アイゴ  
コショウダイ クロダイ
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 鹿児島県吹上地区 広域漁場整備事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
造成年度 平成14・15年
設置水深 34〜43m
調査年月 平成16年12月

 この地区では、ブロックの配置が異なる魚礁群が多数造成されていますが、今回調査を行ったのは3箇所の乱積み群体です。
 何れの箇所でもブロックが複雑な形状となっており、魚類の蝟集状況も良好でした。
 大型のマダラハタ(最大全長130cm)は全体で数尾確認され、比較的規模の小さな魚礁群でも各個体の棲み分けがなされていました。また、魚礁群の上部を取り巻くようにイサキ、マアジ、ヤマトカマス等が遊泳しており、乱積み魚礁群により、多種多様な魚類が生息できる空間が提供されていました。

イサキ  
オオモンハタ・イシダイ マダラハタ
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 鹿児島県薩摩地区 広域漁場整備事業

沈設魚礁 FP魚礁2.00型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成15年
設置水深 36〜47m
調査年月 平成18年12月

 この地区では4箇所の乱積み魚礁群を観察しました。いずれの群体でもブロックが2〜3段に積み重なり、高さと複雑さを兼ね備えた乱積み魚礁群が形成されていました。
 観察されたのはマダイ、ヒラマサ、マアジ、ヒラスズキ、イシダイ、オオモンハタ等多種多様な魚類で、この魚礁群が様々な生態の魚種に有効な生息空間を提供していることが確認されました。
 魚礁群の潮上にはマダイの群れも確認されました。マダイはROVの接近に驚いて瞬時に逃避行動をとっていましたが、しばらくするとまた魚礁群に戻る定着性が見られました。

ヒラスズキ  
イシダイ マアジ
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 鹿児島県屋久島地区 広域漁場整備事業

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成20年
設置水深 110m
調査年月 平成21年9月

 ここでは、ブロックが2〜3段に積み重なり、最高で10m程の高さとなっている乱積み魚礁群を観察しました。

 魚礁群の潮上では、回遊性の高いマアジ、ハチビキが遊泳しており、ROVの接近に対し魚礁群に向かって素早く逃避する行動が観察されました。
 魚礁群中段付近に形成された陰影空間では、魚食性魚類であるオオスジハタが観察され、経年がやや浅かったものの良好な蝟集状況となっていました。

ハチビキ  
オオスジハタ ネンブツダイ
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 鹿児島県種子島地区 漁場機能高度化事業
並型魚礁設置事業

沈設魚礁 FP魚礁4.00−R型
FP魚礁3.25型
造成年度 平成18年
昭和61年〜平成12年
設置水深 31〜50m
調査年月 平成21年3月

 ここでは、平成18年度設置のFP4.00-R型の乱積み魚礁群と、昭和61年〜平成12年度に比較的浅い海域に設置されたFP魚礁3.25型を観察しました。

 乱積み魚礁群の上層ではカンパチが30尾程の群れで繰り返し遊泳し、摂餌行動もみられました。
 この他、各地点において、マハタ、オオモンハタ、イシガキダイ、イシダイ等、多種多数の岩礁性魚類が観察されました。
 また、最も経年の古い魚礁では、内部にアオリイカの卵のうが着生していました。

カンパチ  
イシガキダイ・イシダイ アオリイカ卵のう
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 鹿児島県山川地区 県単漁場施設整備事業

沈設魚礁 FP1.5G
造成年度 平成26年
設置水深 36〜40m
調査年月 平成28年11月

 ここでは、FP1.5Gがやや勾配のある海底に2〜5m程度の間隔を空けて平面に配置されていました。

 ブロックの経年は浅いものの、岩礁性魚類を中心とした22種もの魚種が観察されました。
 クエや大型のヤイトハタ、オオモンハタ、キジハタといったハタ類は、ROVのストロボ光に反応してブロック深部へと逃避するものの、観察中ブロックから離れることはなく、強い定着性を示していました。

ヤイトハタ  
オオモンハタ キジハタ
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 鹿児島県熊毛地区 水産環境整備工事

沈設魚礁 FP魚礁3.25型
造成年度 平成26年
設置水深 99m
調査年月 平成28年11月

 こちらは、FP魚礁3.25型22個による乱積み魚礁群で、高さ6.5m、2段積み相当に積み重なっていました。

 調査ではカンパチ、マダイ、マハタ、オオモンハタ等、回遊性、岩礁性共に豊富な魚種が観察されました。魚礁群周囲ではヒレナガカンパチの群れが度々観察され、この魚礁群を索餌回遊経路の一部として利用しているものと考えられました。
 また魚礁の下部と上部にそれぞれ異なる種不明幼魚が蝟集しており、内部ではオオモンハタも観察され、魚礁群が幼稚魚の育成場や、魚食性魚類の餌場として機能しているものと推察されました。

カンパチ  
ヒレナガカンパチ マダイ
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沖縄県

渡名喜村周辺地区

 沖縄県渡名喜村周辺地区 沈設魚礁設置事業

沈設魚礁 FP4.0H
FP4.0HB
造成年度 平成21〜23年
設置水深 32〜68m
調査年月 平成24年3月

 ここでは、平成21〜23年度に設置されたFP4.0H、FP4.0HBの観察を行いました。これらの魚礁は、重心が低く、耐波性を高めた形となっています。

 この地点では、魚礁内部で滞泳するイシガキダイ、バラフエダイ、タカサゴ、ハタ類等の岩礁性の有用魚類が多数観察されました。特に大型のイシガキダイは、ROVが接近しても落ち着いた様子で魚礁の内部空間を遊泳しており、カワハギ類、ニザダイ類は魚礁表面の付着生物を摂餌する様子も観察され、隠れ場・餌場として利用している様子でした。

イシガキダイ  
バラフエダイ バラフエダイ・タカサゴ
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バナースペース

海洋土木株式会社

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