沿岸の浅海域で海藻が生い茂っている場所を、藻場といいます。
藻場は、環境保全の場や魚類を始めとする水産生物の産卵場や隠れ場等となり、「海のゆりかご」として重要な役割を果たしています。
藻場造成事業等における、当社の魚礁・増殖礁で海藻の着生が確認された事例を紹介いたします。
秋田県八峰町沖 FP1.5G-B
秋田県八峰町沖 π8t型
千葉県富山町沖 FP魚礁3.25型
石川県能登島沖 FP魚礁3.25型
和歌山県和歌山沖 FP1.5G-B
兵庫県南あわじ丸山沖 FP2.00型
山口県周防大島沖 π2t型
徳島県阿南伊島沖 π8t型
大分県別府沖 カルベース付きFP3.25型
熊本県天草五和町沖 π2t型
ブロックでは、フシスジモク、アカモク、ワカメ、ツノマタ等の着生が観察されました。50~60cmに生長したフシスジモクやワカメが生い茂っているブロックも確認されました。
秋田県 岩館小入川漁場 広域漁場整備工事 (ハタハタ産卵藻場増殖場) |
FP1.5G-B |
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造成年度 平成24~25年 | ||||
設置水深 5~6m | ||||
H27.5月調査 設置後2年 | ||||
フシスジモク |
アカモク・ツノマタ |
ワカメ |
ブロックの上面にアカモク、ノコギリモク等の複数種のホンダワラ科が生い茂ってガラモ場を形成し、中には1m程に生長しているものもありました。ホンダワラ科の隙間にはワカメや紅藻類も多数着生しており、ブロック側面ではアワビやマナマコも観察されました。
秋田県 岩館漁港 地域水産物供給基盤整備事業 |
πブロック8t型 |
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造成年度 平成18~21年 | ||||
設置水深 6~7m | ||||
H27.5月調査 設置後7~10年 | ||||
ホンダワラ科・ワカメ |
ホンダワラ科・マナマコ |
アワビ |
ブロックには、全長15~30cmのカジメが生い茂っており、クロメやモク類等の海藻も見られました。
海藻の隙間では、小型のメバルやカワハギ、数センチの稚魚の遊泳が観察され、ブロックと海藻により幼稚仔魚の保育場が形成されていました。
千葉県 富山町沖 並型魚礁漁場 |
FP魚礁3.25型 |
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造成年度 平成11年 | ||||
設置水深 23m | ||||
H14.3月調査 設置後2年 | ||||
カジメ |
カジメ・メバル幼魚 |
種不明幼魚 |
ブロックの表面には多数のイワガキが着生しており、上部ではホンダワラ科が生い茂っていました。この藻場がよりどころとして機能し、スズメダイやベラ等の小型魚が多く見られ、それを狙ってかブリの回遊やキジハタの遊泳も観察されました。
石川県 野崎地区 並型魚礁設置工事 |
FP魚礁3.25型 |
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造成年度 平成15年 | ||||
設置水深 17~18m | ||||
H24.12月調査 設置後9年 | ||||
ホンダワラ科・イワガキ |
ホンダワラ科 |
ホンダワラ科・ベラ科 |
ブロックでは、カジメやワカメ等の褐藻類が多く着生しており、観察されたカジメは全てが幼体でした。
水深5mに設置されたブロックには、カジメ幼体が㎡当たり263本・2,615g着生していました。
和歌山県 和歌山地区 漁場環境保全創造事業 |
FP1.5G-B |
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造成年度 平成17年 | ||||
設置水深 4~11m | ||||
H18.4~5月調査 設置後7~11か月 | ||||
ワカメ・カジメ幼体 |
カジメ幼体 |
採集海藻 |
ブロックには、ワカメ、ホンダワラ科等の大型の褐藻類が生い茂っていました。中でもワカメはブロックの全体に着生し、1m以上に生長したものや、根元にはメカブも観察されました。
またワカメの根元周辺では、トサカノリ等の紅藻類も多く見られました。
兵庫県 南淡路海峡地区(丸山) 増殖場造成工事 |
FP2.00型 |
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造成年度 平成21~23年 | ||||
設置水深 5~8m | ||||
H27.3月調査 設置後7年 | ||||
ワカメ |
ワカメ・ホンダワラ科 |
ワカメ(メカブ)・トサカノリ |
ブロック上部にはアカモク、ウミウチワ、カゴメノリ等が着生しており、表面は褐藻類や紅藻類に覆われていました。
アカモクは1~2m丈で生い茂っており、4m程に生長して海面近くに達しているものもみられました。
山口県 内海東部地区 漁場環境保全創造工事 |
πブロック2t型 |
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造成年度 平成14年 | ||||
設置水深 5m | ||||
H19.2月調査 設置後4年 | ||||
アカモク |
カゴメノリ |
アカモク・ウミウチワ |
ブロックの上部や側面では、カジメやホンダワラ科等の褐藻類が多く観察されました。また生長したカジメの付近では小魚が遊泳しており、この増殖場はそれら小型魚類の隠れ場として機能していると思われました。
徳島県 阿南地区伊島地先 地先型増殖場造成工事 |
πブロック8t型 |
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造成年度 平成7年 | ||||
設置水深 7~8m | ||||
H15.11月調査 設置後8年 | ||||
カジメ・ホンダワラ科 |
カジメ |
ホンダワラ科・カジメ |
この地区では平成20年より10年間にわたり9回の調査を実施しました。ブロック設置から1年後はカルベースパネル上面にホンダワラ科が繁茂し、5年後よりクロメの着生が多く観察されるようになりました。その後もホンダワラ科やクロメ等の有用海藻が継続的に着生していることが確認されました。
この調査により、カルベースが藻場増殖礁として効果を発揮し、その効力も10年以上継続することが実証されました。
この地区では3年にわたり3回のスキューバ潜水およびブロック表面の坪刈り調査を実施し、いずれの調査においても、クロメ、ホンダワラ科、ワカメなどの大型の褐藻類が多数観察されました。
1回目の調査ではクロメが多く見られましたが、2、3回目ではワカメ、ホンダワラ科の着生が増加し、クロメの量を上回りました。
また海藻の隙間で観察されたメバル、カサゴ、カワハギ等は、生息数が年々増加する傾向で、ブロックを隠れ場として利用しているものと思われます。
熊本県 五和町沖 藻場造成機能試験礁 |
πブロック2t型 |
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造成年度 平成17年 | ||||
設置水深 4m | ||||
H19.3月調査 設置後16か月 | ||||
クロメ |
ホンダワラ科・メバル |
トサカノリ・クロメ |
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H20.3月調査 設置後28か月 | ||||
クロメ・ホンダワラ科 |
クロメ幼体 |
クロメ・ホンダワラ科 |
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H21.3月調査 設置後40か月 | ||||
ホンダワラ科 |
トサカノリ |
ワカメ |
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